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冨岡由理弥

ソプラノシンガー

いつも心に歌声を

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コラム

歌い手と喉

言わずもがな、歌い手にとって喉は命だ。
ことクラシックを専門にしていれば尚更。

喉が強い・弱いは人によって違う。耳鼻科に行った事すらないという人から、私のように4軒もハシゴした人もいる。

喫煙は絶対しないというイメージもあるが、低音の方々の中にはたまに喫煙する方々がいるのはよくある話。
一番喉が強いとされるバリトンやバスの方々は喫煙率は比較的高そうだ。

とは言うものの、構わずあれだけの美声で歌えるのだから、誰も文句は言えまい。

私は数年前に声帯に結節が出来て以来、しょっちゅう声が枯れる。
枯れたら歌わないのが一番ではあるが、過保護に大事にしてばかりいると声帯筋がサボってしまい本当に声が出なくなってしまう。

風邪を引いてる時には歌わないほうが良いが、少々の声枯れならば歌って治す方法を覚えた。
言い換えれば、いつもよりも数倍支えないと、声がひっくり返ってしまうので、ことさら支えを必要とする。結果として、普段より声が出る事もしばしある。

例えるなら、スポーツ選手が多少の軽い怪我くらいならば自分を騙してもトレーニングを続けるようなものか。
筋肉痛やタコが出来た程度でイチイチ休んでいては体が衰えてしまうし、体にも慣れさせないとならない。

あくまでも私の場合に限るし、専門家の間でも意見が分かれる事柄なので、むやみに真似をしないでいただきたいのだが・・・。

当時、結節が出来ていつまでも腫れが引かなかったり、お医者様にも首をかしげられた時期にはかなりへこんだ。
あの時は毎日のように悩み、これからもいちいちこんなに喉が痛んでは歌なんて歌えないじゃないかと落ち込んだものだ。話す事さえ禁止され、5日間ずっと筆談で過ごしたお陰ですっかり結節が治ったと思いきや、その1週間後にはまた腫れて・・・の繰り返し。

でも今はあの転機があって良かったと思える。

調子が悪い時の歌い方や、声が枯れてる時のポジションの当て方を発見できたというのも事実。
健康な時にはできない練習を経験させてもらった。

雨降って地固まるといったところか。

当然、何も無いまま歌手人生をまっとう出来るのが一番の理想だが。

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